息子は海鮮丼、ではなく、突然方針変更してカニ釜めしを注文。
私ははたと困ってしまいました。
思っていたのと異なり、ヤキモノの定食がないんです。
その店はマルヤ水産の出店、サテライトショップみたいなところで、一夜干しなどの干物を売っています。
食事のメニューは流石の香住町界隈だけあって、焼きガニなどのカニメニューが充実。一方で所謂魚介のヤキモノ定食がメニューには載っていないんです。
は、話がちがう、、率直のところ、そう思いましたよ。
でもだからと言って店を出たところで何の解決にもならないし、分からない時は人に聞くことにさほど抵抗を感じないのが私の持ち味(性格)でもありますので、思い切って職人さん風の店員さんに尋ねました。
焼き魚の定食が食べたくてある人の紹介でこの店に来たんですが、そういうメニューはないのですか?
するとその職人風の店員さんは「地魚の三種盛り」と「ごはんセット」を注文していただければ、お客さんのご希望に添えると思いますよ、、と教えてくれました。
その店員さん、60年代のマカロニウェスタンに登場する悪役ガンマンによく似た風貌をされてます(もちろんかなり柔らかくした感じですが、、、)。
その悪役ガンマンはホントにイヤなヤツ(笑)なんですが、私は彼のファンだったのでなんだか妙に懐かしい感じがしました。
ともかくその店員さんのアドバイスが的確だったおかげで、めでたくヤキモノの定食風メニューにありつけました。
さて、腹拵えを済ませた私たちはこの店を紹介してくれた例の、カスミ海上GEOタクシーの事務所にいた案内人さんに誘われるがまま、彼がやってるという喫茶店に向かいました。
喫茶店をやってるならそこで昼メシも、、と思ったのですが、その喫茶店はスナック菓子はあるものの食事メニューはない、っていうんですよ。それで仕方なく、結果オーライではありましたがマルヤ水産さんを紹介してもらったのでした。
電話で教えて貰ったとおりにナビ検索して現地に向かいました。
漁港から一旦市街地に入り、山あいを抜けて坂を登り切った場所にその店はありました。一見、海に面した松林の中にある山小屋風という感じの建物なんですが、その小屋の向こう側がやたら明るくて開けてる感じ。
店も、喫茶店っていう雰囲気皆無〜なので、門戸開放されていて出入り自由を前面に打ち出してるのですが、、、めちゃ敷居が高い=入りづらい(汗)。。
いわゆる、常連さん御用達という感じのオーラが満載なんです。ふだんの私なら入らない、いや入れない(汗)近寄ることすらできなかったでしょうね。
でも今回はこの店の店長さんとおぼしき人から、電話を介してとは言え直々にお誘いを受けた立場でもありますし、カスミ海上GEOタクシーの海上からの眺めに匹敵すると豪語された、その眺望を是非とも見せていただこう!!という腹づもりもあって、とりあえず尻込みする息子を外に待たせて一人、その高〜い敷居を跨いだのでした。
電話で話した方はやはり店長さんで奥さんと店を切り盛りされてるとのこと。
眺望は、、、言わずもがな。その店に足を踏み入れた途端、目の前に広がる大海原、、確かに見応えのある眺望でした。
崖っぷちに建っていると思っていたその店の奥にも、小さな広場があります。身軽な人ならそこから崖下まで下りられるかもしれないと思いました。私も少しトライしてみましたが、高所恐怖症の私には無謀でしたね。。
店の中からでも十分過ぎるほどの絶景が広がっていまして、それより何より開け放たれた窓から吹き込む風が涼しくて、、めちゃくちゃ気持ちいい。
おっと、ここは喫茶店ですので、何かオススメをいただきましょう。
最初に案内されたように、サンドイッチ含め、食事らしきメニューは一切ありません。お茶を飲みながら眺めを楽しめる休憩所、というのをコンセプトにしてるのかな、と思ったほどです。
息子はメロンアイスを、私は手ドリップの水出しアイスコーヒーを頼みました。実は私、ネコジタなものでコーヒーは専らアイスコーヒーです。
でも一般的な喫茶店の水出しアイスコーヒーは浅煎りが多く、酸味が強くて苦手なんですよ。
それで、店長さんにどんな感じか尋ねたら、、ウチのはフレンチローストの中煎りだから少し苦味があるかも、との答え。そりゃ、願ってもない!!ってことで、注文したんです。
水出し手ドリップだから時間が少し掛かりますよ、、とのことだったので20分くらい掛かることを覚悟したのですが、5分と掛からず出て来たので逆に拍子抜けしました。
味は、、、うーむ、美味い!!流石言うだけのことはある。
味もさることながら香りが凄い濃厚かつ芳醇で、、一撃でした。