つみほ スレスレなるままに

現実と非現実の境目をふらふらと往き来するかのような日常の記録

長良川の鵜飼を見に行こう〜突然の提案にワクワクだけど宿の手配は大丈夫?ってときのとっておき教えます

長良川の鵜飼を見に行こう!!

随分以前、息子がまだ小学生の頃に一度だけ家族で白川郷まで出掛けたことがあります。そのときにたまたまカミさんが鵜飼の写真を見つけて、これも見に行きたいね、っていうので食事付きの観覧船を予約して出掛けたのです。その頃は息子はまだコンデジ族で写真に目覚めてはおらず、単なる家族旅行の一環でした。

 

今回は写真撮影の対象として鵜飼を選択しました。

選択と言っても、もちろん鵜飼だけでなく、星空だとか絶景だとか、写真映えする対象を色々と探りその中の一つに鵜飼が入っていただけのことではありますが。。。

ただ鵜飼の開始や下船の時刻を考えると、日帰りで出掛けるのは無茶〜ということで岐阜に一泊することにしました。

 

翌日それもお盆の時期ということもあり、宿の手配は非常に困難でした。けれども、捨てる神あれば拾う神ありとはよく言ったものですね。というより、宿というものは人によって、また目的によって様々なものが用意されています。

それを、本来とは違う目的に使用すれば比較的容易に手配できるんですよ。

 

例えばビジネスホテルは、ビジネス用途ということで、可能な限り観光色を排除した合理的な存在です。でもだからといってビジネス以外に使わないのはあまりにもったいないと思いませんか?

なぜならビジネスホテルはビジネス用途に特化するために、かなり利便性の高い場所にあることが多いです。それも、クルマ利用の利便性ではなく公共交通機関を前提としてです。さらに、クルマ利用の利便性も高い確率で確保しています。

もちろんその代わりに、地場の食材をふんだんに使った料亭ばりの豪華な夕食は望めないし、水平線を見渡せる眺望や広々とした大浴場などは望めないことも多いんですけどね。

 

ただ最近の傾向として、様々なアメニティグッズを充実させたりビュフェスタイルの夕食を用意したり、中には大浴場を完備したホテルも出現してきています。

ビジネスホテルが、本来のビジネス目的以外用途での利用客確保に生き残りをかけてきているらしいですよ。少し前には地元の小さな旅館が、大旅館に対抗するためにビジネスホテル化(ビジネス旅館化)したという話を多く聞いたことがあります。

旅館のきめ細かなサービスを合理主義一辺倒とも言えるビジネスホテルで提供するという発想は、当時かなり衝撃的だったと聞きます。

今の傾向はそれを逆からなぞるもので、真新しい発想という訳ではないけれどごく普通の利用者から言わせて貰えば宿の手配がし易くなる点では歓迎かなと思います。

もちろん、一般的な利便性が必ずしも旅行上の利便性に合致するとは限りません。それが辛いところではあるんですけどね。

 

話がずいぶんそれたので戻します。

お盆に重なった時期にもかかわらず、ひとまず位置的になんとかなる範囲でめでたく宿の手配ができました。

やった!良かった、と喜んだのも束の間、次の瞬間、サーっと血の気が引きました。

そういえば、、鵜飼のほうの予約を忘れてました(汗)。。慌てて岐阜市の鵜飼観覧船事務所のホームページにアクセス!!

※長良川の鵜飼観覧に関する予約は、このホームページでのみ受付されているようです

恐れていた通り、というより当たり前と言えば当たり前なんですが、鵜飼観覧船の予約は翌日がどうのというより、8月いっぱい殆ど満席で空きはありませんでした!!

鵜飼を見に行くために宿をとったのに肝腎の鵜飼が見られない、って、、マヌケじゃん(大量の汗)。。。

 

宿に電話して、今しがた予約したんですけど、、、ってまあ、そんなの通用しませんよね。前日だもの、キャンセル料50%かかります

で、鵜飼観覧船事務所に電話。明日なんですけど、キャンセルとか出て、、る訳ないですよね(汗)。。

どーしよー。。

頭を抱えてしまった訳なんですが、そこで鵜飼観覧船事務所の方からとても有り難い情報提供がありました!!

観覧船の乗船はできなくても、鵜飼をみることはできます。

 

そう、鵜飼は海釣りやはえ縄漁のように外洋に出て行って釣り糸をたれたり網を張ったりする漁ではありません。鵜匠と呼ばれる職人さん(?)が長良川で鵜を操って行う鮎漁なんです。

鵜は鮎を見つけると食事のつもりで捕って呑み込みます。ところが鵜は、鵜匠がその頸を縄で半分くらい縛っているのでお腹には入らず首の途中まで入るだけ。鵜匠はその半ば呑み込まれ、でも完全には呑み込まれていない鮎を鵜に吐き出させてゲットするんです。

なんて残酷な、、、でも合理的ですよね。

だれがこんなこと思い付いたんでしょう。

 

 残酷な、で思い出しましたが、鵜は呑み込んだ魚を取り上げられてストレスにならないのでしょうか。どうせ自分では食べられず取り上げられるのならと、そのうち魚をとらなくなるとか、そういうことはないのでしょうか。

調べてみると意外なことに、鵜は魚を呑み込むとそれがお腹に入ってなくても「食った」と認識するんだそうです。だから鵜匠が鵜に魚を吐き出させても、お腹から出て行くわけではないので横取りされた感はないんだそうです。

一方でもし鵜匠が鵜に、魚を吐き出させなかったら、鵜は食べ過ぎて死んでしまうこともあるんだとか。。

鵜にとってはどちらが残酷なんでしょうか、よく分かりません。。

それはともかくとして、長良川という河川で行われる漁であること、また、さほど川幅の広くない場所で漁が行われること、更に、鵜飼観覧船と鵜匠の舟が並走することを考えると、鵜飼が行われるポイントを押さえておけば、鵜飼のもようを目近で見ることはできなくても、コト鵜飼を写真に撮るぶんには十分に目的を果たすことができる可能性が高い!!かも。。。

宿のキャンセル料が高いから、という理由も確かにあります。

それは否定しませんが、それより何より鵜飼を見たい、鵜飼の写真を撮りたい、という息子の希望と今この時期しか休みが確保できない、勤め人と学生では、休みの重なりがなかなか望めないという事実。

これらの理由により、今回もまた強行軍の旅が幕を開けたのでした。