立雲峡から出石に移動し、よしむらそばで皿そばに舌鼓を打ったあと、さあ次はどうしようか、どこへ行こうか、、という話になりました。
猿壺の滝やシワガラの滝は朝方に撮影したいという希望があり、二日目の予定の初っ端に計画を入れていたので除外。
元の予定は、竹田城跡から先は宿泊予定の湯村温泉まで自由行動(笑)。。
まあクルマでの移動なので、現地で情報を得て動くというのを地でいく気まま旅ですから。初めての場所ということもあり、移動自体は終始ナビをかけて行きました。
時折、とんでもない道を示されたり、とっくに解除されてる通行止め情報が生きていて無茶苦茶遠回りのルートが表示されたり。うそっ?!、、ツッコミ入れたくなることもありますが、概ね渋滞対策は万全でした。
私が免許取り立ての頃は、そういう便利なものはパトカーにでも装備されておらず、助手席のナビゲーターが地図を見ながら奮闘してくれたものです。それが今や、カーナビのモニターに地図が表示され人工音声がそれを案内してくれる。更にはiPhoneなどGPS搭載の機器ならアプリでも、十分に実用に足るナビをしてくれるのですから凄いですね。
さて出石を後にした私たちは、以前に来たときには時間の都合で立ち寄るのを断念した玄武洞にいくことにしました。
玄武洞の玄武というのは、中国の神話にて天の四方を護るとされる、朱雀、白虎、玄武、青龍の四霊獣のひとつです。玄武岩という岩石名は学校の理科の授業で聞いたことがあると思いますが、なんと!!
玄武岩の名前の由来は実は玄武洞の岩から来ているのだそうです!!
ちなみに玄武洞は、火山活動で山頂から流れ出たマグマが冷えて固まっていく過程で形成した「柱状節理」と呼ばれる規則正しい六角形の形状構造をしています。
この辺りの地名というか場所の名前は玄武洞ですが、すぐ近くに、柱状節理の流れというか構造の成り立ちが少しずつ異なる場所が四箇所あります。これらは先述の中国の四霊獣になぞらえて、朱雀洞、白虎洞、玄武洞、青龍洞と命名されています。
なかなか洒落てますよね。
そういえば、以前にNHKだか民放だかの番組で、柱状節理の話が放送されていました。番組途中をチラ見した中では場所について言及はなかったので、凄いなぁ、どこにあるんだろう、行ってみたいなあ。。とは思ったものの、具体的にプランは立てなかったのですがここのことだったんですね(笑)。
なおこの玄武洞一体の柱状節理は国の天然記念物とされていて持ち帰り禁止です。
不用意に持ち帰ると捕まります!!
玄武洞の前、道を挟んだ向かい側にある玄武洞ミュージアムは、資料館の隣に土産物屋兼レストランが併設されています。ランチメニューは午後3時までで終わりですが、喫茶メニューは閉館までやってます。また、一部のメニューはテイクアウトもできます。但し値段設定が異なるため、テイクアウトメニューをレストランコーナーで食べることはできないそうです。
息子は待望の抹茶練乳かき氷を食べました。でも、、味見をさせて貰いましたが、抹茶の味はしませんでした(汗)。。
玄武洞を出たらあとは宿に向かうだけ、、、の筈でしたが、息子から、近くに滝の撮影スポットがあるから行きたい、とリクエストがありまして急遽行くことにしました。
一つ目は「八反の滝」です。
最初息子から「八坂の滝」と聞いたのですが、該当する滝が近くにない。そこでよくよく見てみると八反の滝だったという笑えるエピソード付きです。
八反の滝の「八反」の由来は不明ですが、実際の滝を目の前にしてみると、ああなるほど八反ほどの布のような滝、という意味かと納得してしまいました。
二つ目の滝は「二段滝」でした。
その名の通り滝が二段になっており、まず上段の滝壺に落水した後そこから溢れ出した水が下段の滝壺に落水するという、不思議な構造をした滝だったそうです。
だった、というのは、昨年8月の台風に伴う豪雨で上段からの落水が滝壺の岩を穿ってしまい、二段構造を喪失してしまいました。今は上段の滝壺への落水は穿ってしまった岩の穴から、ちょうど岩を貫通するかのように下段の滝壺に注ぎ込んでいる様相を呈していました。つまり、二段滝が二段滝でなくなってしまったのです。いずれこの滝の名称は変わるかもしれません。もと二段滝とか( )付きで表示されたりね。
ただ、滝自体の見た目は変わったかもしれませんが、なんというかその場所の雰囲気というか滝とその周辺の佇まいはそれはそれは素晴らしいものでした。
夕暮れ時という時間帯、鬱蒼とした樹々に囲まれた薄暗さの中に、西陽を背にして佇む滝の存在感には圧倒されるものがありました。
ちなみにこの二段滝、駐車場から案内板に従って川辺に降りていく訳ですが、実はその駐車場から坂を上っていくと川の上流に出ます。
川は殆ど溶岩石に埋め尽くされているので、河岸に下りると、その溶岩石を伝って滝の上まで行き着くことができます。
神秘さはありませんが、滝の落水を上から目近に眺める楽しみも味わえます。